触ると敏感

今まであまり病院に世話になることもなく、せいぜい数年前にインフルエンザで訪れて、


「もう時間経ってるから注射しても効かないと思う。」


と言われたことがあるぐらい。
そんな経験不足なので病院のシステムというか、流れがサッパリ見えないまま治療が続く。
何が分からないのかが分からなくてどの場面で何を聞くべきなのかもハッキリしない。

ラップ療法(閉鎖湿潤治療)をする時に包帯を外して、「では、そこの水道水で洗って下さい。」と言われても、数日間包帯をしてたから手の汚れを落とせ、と言ってるのか、傷口を自分の加減で洗え、と言ってるのか、傷口に対してどの程度の扱いをすればいいのか、判然としない。


もちろん、分からないなら聞けばよいのだけど、即座に洗面台まで看護師が案内するので洗う時にアナウンスがあるのかと思ってしまう。
看護師にそれとなく聞いても「洗って大丈夫ですよー。」ぐらいしか返ってこず、医師に聞くためには診療室まで戻る必要があるので、なんだかチグハグ感がもどかしい。


主治医がいなくて何人かの医師が持ち回りで担当してるようなので、きっと誰かが治療の流れをきちんと説明をしているハズ、という前提になってる気がする。
ラップ療法に関してもほとんど説明は無い。
こういうモノなのかなぁ?と思いつつ、こういうモノなんだろうなぁ、と思ったりする。


そんなある日、診察で包帯を外すとどの指も全体的にピンク色に皮膚が上がってきていた。
多少赤い部分も残ってる。
治ってきたけど、火傷の跡の皮膚の突っ張り次第では植皮が必要かもしれないという話も出てたし、あと少しは包帯が取れないんだろうなぁ、と思ってると、


「とくに気になる症状が出なければ後は通院しなくていいですよ。」


とのこと。


ほえ?
終わり?
薄皮のピンクの肌がまだピリピリするんだけど。
イイの?
これで?
植皮は?


う〜ん、なんだか唐突な終了宣言。
もう少しの間は自前でガーゼを巻いておこう。