まみれてる

数日間体調不良で寝てた。


K2「ノロウイルスか? (治りの)鈍いウイルスか? 呪いのウイルスなのか?」


急激に回復してきたので起きて隣の部屋で用事を済まし、寝室に戻ってくる。
なんだか部屋の香りがモアッとしている。
む〜、風呂にも入ってなかったから体臭が籠もったか。
しかし、まてよ?と思って冷蔵庫に転がっていたトリュフを持ち出して嗅ぎ比べてみる。
クンクン、なんか似てないか?
体臭じゃなくてこの香りじゃねーの?
無理矢理すぎるか?


そんな事をしてたら知り合いのCくんがやってきた。



C 「やぁ、お見舞いに来たぞ。」
K2「心遣いはありがたいが、どうして手に焼酎を持ってる?」
C 「やや? それはトリュフか? トリュフがあるじゃないか!」
K2「買ったんだけどほったらかしてる間に白カビが生え──」
C 「作れ! 旨いもん作れ!!」


「トリュフ入りポテトサラダ」と「トリュフ挟み牛肉天ぷら」(天つゆ)を作った。
牛肉天ぷらをギュッと噛みしめるとジュワッと溢れ出てくる肉汁と脂がトリュフの香りに染まって口の中に広がり、思わず目を閉じてしまう。
自画自賛だが相当旨い。
作ってる最中にCくんは冷蔵庫を漁ってつまみを探してた。



C 「やや? これは松茸か? 松茸もあるじゃないか!」
K2「グッタリと寝込んでる間にビッシリと青カビが生え──」
C 「作れ! 旨いもん作れ!!」


インスタントじゃない松茸のお吸い物を作った。



C 「バクバク、ゴクゴク、ふぅ、ズズゥ、モグモグ・・・」


ひとしきり食べた後、



C 「松茸にしろ、トリュフにしろ、所詮キノコ。でかいカビのようなもんだろ?」


いや、松茸やトリュフがカビというより、オマエの食ってるものがカビまみれなんだ。






※:
言うまでもないが今回の松茸やトリュフは、「ありがとう」や「ばかやろう」という言葉を連日連夜浴びせかけ、キノコの心情(?)を揺さぶってグアニル酸グルタミン酸などの旨味成分がどのように増減するかを調べる実験のために買ったものではない。
もちろん、菌類の下した善悪(?)を自分に都合の良い解釈で勝手に断定しようとする試みのためでもない。
(書けば書くほど憔悴していくという。。。)