来るべき新たな戦い。

暑い日差し。

蒼い空を白く薄い雲が流れている。

優しい風が頬にたれた髪を揺らす。

静かで心安らぐ休日の午後。



「オラァ〜〜〜〜ッ!かかって来いっ!!」



「ビビビビィィーーーッ。」 (ガムテープを引き出す音。)



無限に続くかと思われる壮絶な戦いが今、始まるっ!





いや、それは去年だから。

去年の夏、万能ネギについたアブラムシ(アリマキ)を「お尻から甘い成分を出すんだねぇ。オーストラリアにいるという蜜アリのように食べられたらいいなぁ。」なんて微笑んでいたのもつかの間、アブラムシは猛烈な勢いで増えてネギの収穫後の切り口から中に入り込み、調理しようにもどうにもならなくなったあの熱帯夜の苛立ち。



運動公園でテニスやサッカーを楽しむ人々、その周囲を汗だくでひたすら歩いてる豊満な方々。ウォーキング程度じゃ絶対落ちないよ、その肉。と言いたくなるのを我慢しながら、明らかに怪しい挙動で公園中の茂みをにらみ、テントウ虫の幼虫を探したあの暑い日々。



水を勢いよく吹き付けて落としてもしばらくすると何事もなかったかのようにネギにすがりつくアブラムシ。

捕ってきたテントウ虫の幼虫達は万能ネギに群がる大量のアブラムシを見て黄色い歓声をあげてるようだったのに、30分も経つと姿形も見えず、皆逃亡。



「ビビビビィィーーーッ。」



無限に続くかと思われる壮絶な戦いが今、始まるっ!

。。。

そして去年は無事勝利した。

。。。

そして、今年。



「おっと、食パンばかり水かけてないで、たまにはネギにも水やっとかないとな。」



伸びた鼻から水の出るピンクのゾウさん型のジョウロを持ち立ちつくす K2。万能ネギに群がる黒い点。



「ビビビビィィーーーッ。」 (またかよ。)



しかし、去年と違って問題がある。

このネギは一昨年の冬植えて、春までは小さいまま育った。夏にアブラムシの進撃を受けたものの、なんとかクリアー。

そして去年の冬には、木が枯れ葉を落とすように古い部分が枯れてネギを取り巻いてる。

去年の戦いでは枯れた部分がなかったためアブラムシをガムテープで取るのは比較的楽だった。(数が辛いけど。)

今年は枯れた部分がくっついていて茂みのようになっている。

枯れた部分を取り除けばいいのだけど、微妙に本体と融合してるような気もして、下手に取ると根元の方を傷つけてしまいそうだ。

そしてアブラムシはその枯れた葉に上手く隠れている。

どうもこのままだとガムテープ攻撃ができないようだ。



ネットで探すとそれなりに撃退方法は見つかった。

よし!この手で行くか!!





つづく。(なげぇ〜な。)





アブラムシにはまったく関係無いがここに書いておこう。

関西 MBS局 ニュース番組「VOICE」3/24放送

「“ニセ科学”に我慢できない科学者」