狂った博士に狂った記者

友人から「日刊ゲンダイ」3月10 号(2006年3月9日発行)に「水からの伝言」の話が出ていると聞いて見てみた。



「街ネタ 酒ネタ」という小さいコーナーに「水からの伝言」の話を肯定的に書かれた記事が出ている。

新聞の「記事」ではなく、広告か?と思った。

記事を書いたライターは、「田中 響子」。フリーライターなのかな?



例によって「水からの伝言」の「ありがとう」「ばかやろう」の水の結晶話が書かれている。

それについて「東京女子医科大学自然医療研究所」の川嶋朗所長の話が出ていた。



「医学的なデータが出ているわけではないので、明言は出来ませんが、水には科学では解明されていない不思議な力があると考えています。例えば、生物には治癒力が潜在していますが、これも水の影響が何かしらあるではないでしょうか。日常生活でも、コップやペットボトルの水に『ありがとう』と声をかけてから飲んでみてはどうですか?体に綺麗な結晶を吸収していると思うと、ストレス解消になるかもしれません。」



「ハイィ〜〜?」

水には体に良い不思議な力(性質)があるかもしれない、と言いつつ、水を飲む時に「思い込めば」ストレス解消になるかもしれません、とは何が言いたいんだ、この人?



で、東京女子医科大学自然医療研究所のサイトを見てみた。

正確には、



東京女子医科大学付属青山自然医療研究所クリニック」



のようだ。

スタッフ紹介の中の 川嶋朗 所長を見てみた。



■ 川嶋 朗

「医学博士」



■ 専門

「内科・腎臓病学・血液浄化・膠原病・高血圧」



■ 肩書き

東京女子医科大学附属青山女性・自然医療研究所 自然医療部門 助教授」

 (東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック 所長)

東京女子医科大学 腎臓病総合医療センター内科&血液浄化療法科 助教授(兼任)」

東京女子医科大学附属東洋医学研究所 助教授(兼任)」

東京女子医科大学附属青山病院 助教授(兼任)」



■ 役職等(一部抜粋)

「日本ホメオパシー医学会 理事」

「日本波動医学協会 会長」

「I.H.M.国際波動友の会 インストラクター」






ぶっ、なんだよ、イッチャッテル人じゃん!



なんだ?この新聞記事の記者は?

建築物の耐震強度偽装の容疑者に、

「問題は無いのですか?」

って聞いてるのと同じじゃないか。

意図的に偽装してるなら、

「問題無いっ!」

って言うに決まってるじゃないか。



今さらこんな記事を書いたり載せたりする奴の気がしれんなぁ。

大衆紙の記事や、東京女子医科大学付属青山自然医療研究所クリニックには気をつけよう。













── コメント追記(2010年6月15日) ──
はてなの仕様上他サイトからの移転時にコメント・ログを読み込めなかったため。)



去年 沖縄で開催された第47回日本人間ドック学会
日本ホメオパシー医学会長の講演がありました。
http://www.jphma.org/event/event_13.html
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/gakkai/calendar/if609045.html
いったいどこからどこまでが怪しい人たちなんですか?
養老孟司氏も講演してます。この人も怪しいんですか?
わーーん(泣)

松鷹妙子 2007/02/08 10:14 PM







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● 松鷹妙子さん
こんばんは。

kikulog( 大阪大学 菊池誠さんのブログ)の「ホメオパシー」のスレッドで聞かれてみてはいかがでしょうか?
具体的な意見が集まるかもしれません。

これは「研究発表をした」というだけのことじゃないでしょうか。
主要プログラムにも掲載されていないようですし、研究内容が医学的に認められたということでは無いと思うのですが。
この大会のホメオパシーに限らず、研究発表は研究の発表でしかないと考えます。
まぁ、それを機にいかがわしい連中がゾロゾロと図に乗ってきそうではありますけどね。

沖縄の長寿をテーマとして持つ大会のようですし、養老孟司氏はエッセイストとしてそのテーマに沿った講演をされてるだけでエッセイスト以上でも以下でも無いのではないでしょうか。

「波動」にしろ、「ホメオパシー」にしろ、たとえそれがあったとしても「道具」でしかないので「道具としての価値」しかありません。
「道具の価値」を「心の価値」にしてしまわないことが大事だと思います。

K2 2007/02/09 1:08 AM