タネのネタ

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『 500円硬貨を加工容疑、マジシャンら4人逮捕 』

「手品に使うために500円硬貨を加工したなどとして、警視庁は、大阪府東大阪市鴻池町1丁目、マジシャンの谷口武(24)、大阪市天王寺区上本町6丁目、手品用品販売業庄野勝吉(58)ら4容疑者を貨幣損傷等取締法違反の疑いで逮捕したと15日、発表した。」





ちょ〜魔術のMr.マリックなども使ってたけどこういうのはヤバイネタだねぇ。

今でも時々テレビで似たようなマジックを見ることが、、、あったような気がする。

K2が実際に見たことあるのは、500円玉2枚の表裏からそれぞれ中身をくり抜いて箱状に組み合わせるようになってるモノ。中にはこれまた100円玉や50円玉の表側を薄くスライスして入れてある。

確か500円表、500円裏、100円表、50円表、5円玉表になっていて、手のひらの上にずらして重ねて置く。観客に見せた後、手を握り込むと一枚の500円玉になる「1155円」というネタだったと思う。

(5円玉が無くて「1150円」だったかも?いや、10円玉があって「1160円」だっただろうか?忘れた。)

もちろん、客に渡して確認させるように仕掛けの無い500円玉とすり替えるテクニックは必要だ。手に持ってチラッと両面見せる程度ならバレない。



他にも、観客の目の前で手のひらに乗せた10円玉をボールペンで叩くと100円玉に変わったりするものもあった。

これはやはり10円玉を薄くくり抜いて裏側に鉄板を付けて100円玉にかぶせているものだ。

ボールペンの片方の先に磁石が付いてて、最初は磁石の付いてない方で10円玉を叩くデモンストレーションをする。「よく見ててね。」と手のひらの10円玉に観客の意識を集中させておいて、見えないようにボールペンをひっくり返して磁石の付いてる方で素速く10円玉を叩くとボールペンにくっつき、手のひらには100円玉しか残ってない。

10円玉が100円玉に変わったことで観客が「え〜〜!?」と驚いてる間にボールペンに付いた10円玉は隠す。上手な人がやると目の前で見せられてもまったく判らない。



もっと思わず感心というか吹きだしてしまうのが、記事にも出ている有名な例のタバコ貫通の100円玉、500円玉だ。

何種類かあるようだが見たことのあるモノは、単純に穴の空いたコインと仕掛けが扉状になっているコイン。

扉状になっているコインは、スプリングなどが入っていてフタが開閉するようになっている。

500円玉を正面から見ると円周状に縁があって一段低くなって文字(数字)となっているが、この一段低い部分がフタとなっている。もう片面はタバコが通る穴の大きさに円形に切れていてそれはフタと一体化している。蝶番のような仕掛けがフタの中にあって円形の切れ目側からタバコで押し込むと裏のフタが開いてコインをタバコが通るようになる。その時観客に見せるのはもちろんタバコ大の円形の穴側だ。

タバコを抜いた後はスプリングでフタも閉まるので、そのままコインの両面を観客にチラッと見せてもなかなか仕掛けは見えないような凄い精度の出来になっている。





マジシャンの「騙し」の情熱は凄いけど、客同様にタネに振り回されて逮捕されちゃいかんよね。

(注:コインの大きく数字の書かれた側を「表」として書いています。)