何十万もの鑑定結果 - 霊感商法 -
ネットを徘徊していたらある掲示板で霊感商法関係者が、
「何十万もの鑑定した経験から、墓をほったらかしにすると不幸なことが起る可能性が高い。」
という書き込みを見つけた。
何十万のデータと言ってもフィルターのかかった統計なんてなんの意味も無いからねぇ。
意図的に作られたデータは「ゴミ箱 - オカルト系」フォルダにたっぷり捨てられている。
正しいなら世界中の生物が同じことをしているだろう。(当然、鳥葬や風葬なんてのもありえない話になるわけだ。)
現実が「そのデータは正しく無い」と証明している。
現実の方が人の不幸を商売にした何十万の鑑定よりも遙かに多い実績があるしね。
例えば、
1000人の人がいて元々、半分の500人は墓参りをする人、残り500人はしない人と仮定しておく。
その1000人の中の100人が何か悩みを抱えていて、霊感商法に手を出してみたとする。
すると、霊感商法側から見れば、100人の客すべてが何か悩みを持っていて、その半分は墓参りをしていない。
●全員が悩みを持っている。
●墓参りをしていない人の確立は1/2。
●あとは、1/2の墓参りをしている人に対して言葉巧みにこじつけて「墓参りはしていても、きちっとした形式にそった墓参りはしていなかったでしょう?こういうことをしていましたか?」などと霊感商法側の勝手な言い分として不備を突き(不備を作り)、誘導して「墓参りをしていない」率を上げていく。
結果霊感商法側の結論は、「悩みを持つ人は(きちんとした)墓参りをしてないことが多い。」という間違ったフィルターのかかったデータになる。
実際は、「悩みを持つ人も持たない人も墓参りをしてない人の確立は同じく1/2。きちっとした正式の墓参りをしていない人の確立も同じ。不幸な出来事に墓参りが関係する証明にはならない。」
霊感商法は墓参りだけじゃないから、さらに別にやり方で「悩み(不幸)=何らかの霊的な障害」の確立を上げていくわけだ。
マジメに商売をするなら、そういったカルト商法のやり方と違うことを証明しないとなぁ。
── コメント追記(2010年6月15日) ──
(はてなの仕様上他サイトからの移転時にコメント・ログを読み込めなかったため。)
こんな記事を見つけました。少し長いですが興味深いので転載してみます。
『困った奴ちゃ−東映ヤクザ監督の波乱万丈−』より
小沢茂弘・高橋聰著 (1996年・ワイズ出版)
小沢−(昭和)52年の9月13日、新聞の「易者見習い募集」という広告が目に入った。
そこで三条大橋西の高島易断 京都本部に行ったんです。
(略)
易には「日切り」「立見(たちけん)」「宅卜(たくぼく)」の三つの形があって、その
「日切り」というのがクセもので、新聞に折り込み広告をする出張鑑定なんですが、
これは「弱みに付け込んでいかにお金をむしりとるか」がテーマなんです。
いま問題になっている「霊視商法」の一種です。
会長の高島泰象から、「小沢さん、口で地蔵さんを動かすんですよ」と言われた。
運命鑑定で、「あなたには”因縁”が付いている。それを払わなければ・・・」と言って、
祈祷料を取るわけです。「少なくとも三十万、五十万、百万は取って来い」と。
そのくせ祈祷なんかろくにしない。
―― 『いかさま博打』の世界ですね。
小沢−(略)それで結局約2年くらいやりましたかね。(略)給料は十万円。
出張鑑定の場合、新聞の折り込み広告代とか宿泊代、交通費を引かれると
赤字になってしまう。
―― 鑑定でお客さんから取ったお金は?
小沢−それはすぐに本部に納めなくてはならんわけです。泰象はそれを女と博打に浪費
していました。(略)
―― いろんな地方に出張するとしたら、その土地に縄張りがあるのでは。
小沢−そう、やっぱりやくざがからんでいて、そこに挨拶をして、やらせてもらんです。
―― テキ屋の世界に似てますね。
小沢−そう、「立見」にしても、そこのショ場代はテキ屋が取るんですよ。
やくざ映画の復習をしているみたいで。(略)
そしてついに54年5月7日、泰象と対決し、14日に辞めました。
ところが、早速ワシに破門状が出たのは驚きです。
そして当人の泰象もしばらくしてテキ屋一家から破門されました。
(略)
ワシは9月8日に、この自宅で「小沢占命塾」を開業したんです。いわゆる「宅卜」です。
9月30日には聖護院で得度もしました。
七誌 | 2006/03/25 6:02 AM |
占い、霊感、などは欲深い人がするものです。
自分のことは棚に上げて人を諭すわけです。
実際に超常的な能力を持ち、欲深くもなければ胡散臭い傾向を持つ職種以外で人に貢献することを考えるのじゃないかと思います。
だって広い見識で世界を見れるはずの超常能力持ってるんだから。
K2 | 2006/03/25 3:49 PM |
私も?年前に 京都高嶋易断で働いていた。そこでは経理のおじいさんが他の従業員の金を盗んだりしていた。わたしは出張について行っていたが、そこでやっていることが嫌なので6か月ほどで辞めた。出張鑑定では客が警察に通報して、ホテルにくることがよくあった。今は話のネタになるだけ。
はな | 2006/06/21 2:59 PM |
■ K2
いらっしゃいませ〜。
コメントありがとうございます。
易には不安を持つ人に対してひとつの指標を提案するという良い部分もあるのでしょうけど、まともな人生相談に応じてくれているのか、いかがわしい思惑があるのか、わかりませんし、易の勉強の段階でそのような話にはいくらでも出会うでしょうから、それでも易者になるという気持ちがまともな事には感じられない、と思ったりします。
K2 | 2006/06/21 6:55 PM |